三浦 展著「第四の消費 つながりを生み出す社会へ」を読みました。
2012年に書かれているので、8年も前から提示されていることですが、
これから進む道が示されていると感じます。
というより、私が素敵だなと感じる方々はもう、
「第四の消費」社会を生きてらっしゃるし、
私もそちら側へ行きたいと感じていたけど、
この本で明確に進む方角が見えた気がします。
「物ではない何によって人は幸せになれるのか?」
1912年以降の消費社会を、第一から第四段階に分けて、
特徴を分析されているのですが、
私が生まれたのは第三の消費社会の時期(1974~2004)、
「私有主義かつ個人重視」
「個性化、多様化、差別化、ブランド志向、大都市志向、ヨーロッパ志向」
「量から質へ 一家に数台 一人一台」
というキーワードが並びます。
筆者が考える第四の消費社会(2005~2034)は、
「シェア志向 社会重視」
「ノンブランド志向、シンプル志向、日本志向、地方志向」
「つながり 数人一台 カーシェア シェアハウス」
というキーワードが並びます。
いくら持ち物を減らしても、ブランドにこだわり、
人よりも高額なもの、希少なものを私有することで満足し、
「差別化」することで豊かさを感じているのは、
第三の消費社会。
自分らしいと思われるブランドを選ぶことで、
自分らしさを成立させるのが、第三の消費社会。
第四の消費社会におけるシンプル志向は、
すでに特定の色のついたブランドを選ぶことではなく、
自分らしさはすでに自分の中にあるのであり、
それを入れる器は出来るだけ無色透明なものの方がいい、
という考え方である、ということ。
すべてを私有せず、シェアしたり、
つながりを大切にするのが、第四の消費社会。
自分の満足を最大化することを優先し、
自分専用の私物を増やすことが豊かさだと、
信じてきたところからさっさと抜け出て、
社会や人とのつながりを大切にして、
自然と共生した暮らしをし、
大量生産品の対極にある「手仕事で作るもの」を大事にする
第四の消費社会に向かって行くぞと、
大きな力をもらえる本でした。